マンション管理 お役立ちコラム

マンション管理における「騒音」による問題

マンション管理における「騒音」による問題

色々な生活リズムの人が集まるマンションでは、一般的な生活音が騒音問題へと発展してしまうことも考えられます。今回は管理者・管理会社の立場から、どういった対応が求められるのか、参考事例を紹介いたします。

ケース1 ペット不可のマンションなのに、犬や猫の鳴き声がするのですが

ペット可のマンションも増えてきましたが、ペットの飼育可否はマンションによって違います。ペット不可のマンションでも、ルールを破り、飼育を行っていることで、犬や猫の鳴き声が騒音として申告されることも少なくありません。

問題は鳴き声に留まらず、臭いの問題へ発展することも考えられるため住民から申告があった場合は早急な対応が求められます。

規約を破っている場合は当事者と早急な話し合いを

規約にペット不可とあるにも関わらず、犬や猫の鳴き声に関する問題が発覚した場合は、管理者又は管理会社として規約に沿った厳正な対応が求められる場合があります。生き物の「命」に係わる問題でもありますが、一人でも規約を破った状態で見過ごしてしまうと、他にペットを飼う人が出てきてしまったり、管理者側の信用問題に繋がったり住人に不信感を与えかねません。当事者としっかり話し合い、なるべく短期間で解決することが大切です。

ケース2 夜中の洗濯はやめて欲しい 眠れないのですか…

仕事が忙しく、なかなか家事に手が回らず後回しにするあまり、洗濯などを帰宅後一気に行う家庭も増えています。その場合、1番後回しになりがちなのが洗濯です。

洗濯機の音は一昔前に比べると静かになりましたが、自室が静かだと上階、下階の音が響いてくることもあり、入眠の妨げになることも考えられます。

常識の範囲での話になりますが、あまりにも遅い時間帯に洗濯機の音がうるさい場合は当事者との話し合いが必要な場合もあります。

管理会社として常識の範囲での利用を促す

生活のリズムはそれぞれあると思いますが、マンションという集合住宅に住む以上、近隣の住民に不快感を与えないという配慮は必要となります。

騒音問題を提起された家庭に対し、常識の範囲内で洗濯機を利用してもらえるよう促すことが重要になります。

今どきの洗濯機はタイマーが設定できるものがほとんどです。帰宅の時間に合わせて洗い終わるよう設定できれば、夜中に使う必要はなくなります。住民の良識になりますが、自分がされて不快になることは控えてもらえるよう周知することも大切です。

ケース3 駐車場で、エンジンをかけた途端に大音量で音楽を鳴らす人がいるのですが

密閉された車内に一旦入ってしまうと、外に漏れる音に関して認識がない方も少なくありません。

入庫、出庫の際のカーステレオの音量が大きすぎても気づかないこともあります。

周りが驚くほどの音量は近所迷惑になりますので、マンションの住民に関わらず不満が出るケースはよくあります。

住宅街に入る前にボリュームを絞る努力にご協力いただく

年齢を問わず、車の中で歌を歌ってストレスを発散するという方も多く、意外とカーステレオの音量が大きめな方はいます。

ご本人は耳が慣れているので気にならないようですが、近隣住民はそうではありません。

これが早朝、夜~深夜であれば不快な思いをされる方がいても不思議ではありません。

マンションの近くに来た時点で、どこの家庭の車が帰ってきたのかわかるほどの音量なら完全な騒音と言えます。

住宅街に入る前に、しっかりボリュームを落としてから入庫する、出かける際は住宅街を抜けるまではボリュームを絞ってもらえると苦情が出にくくなります。

普段からカーステレオの音量に気をつけてもらうよう、張り紙や掲示板で促しておくのもおすすめです。

まとめ 管理側からも問題が大きくなりにくい環境を整える

こういった住民間のトラブルに関しての苦情については、当事者同士で解決してもらうことが基本となります。

しかし、直接話し合うことで温度感が上がってしまい、解決に至らず当事者が意固地になってしまうことも中にはあります。

人間関係が希薄になる中、当事者同士でのやり取りは場合によっては危険もあり、より問題が複雑化してしまうことも考えられます。

そういった事態を防げるよう、管理側が普段から掲示物、回覧板などを利用し、住人に周知していき、問題になりにくい環境を整えていくことが大切です。

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