マンション管理 お役立ちコラム
マンションの台風・豪雨対策を紹介。事前の準備が大切
日本には毎年多くの台風が襲来しています。近年ではゲリラ豪雨などの自然災害も問題になっています。マンションの住民や管理者は、これらにどのように対応すればいいのでしょうか。ここでは、マンションでの台風・豪雨対策の参考事例をご紹介します。
入居者の対策1:暴風や浸水から部屋を守る
台風で脅威となるのは暴風と浸水です。特に上層階では暴風が、下層階では浸水が問題となります。以下の点に注意して対策を行いましょう。
- ベランダの片付けと窓の補強
ベランダに物が置いてあると、暴風によって飛ばされるおそれがあります。できるだけ部屋の中に入れ、どうしても動かせない場合はしっかりと固定しておきましょう。また、窓が割れることによるガラスの飛散も危険です。ガムテープ(養生テープ)を☓印に貼るか、飛散防止フィルムを貼って対策するのも有効的です。 - 床にあるものや自動車の避難
1階の部屋では浸水の危険があるため、床にあるものを高いところに片付けておきましょう。地下駐車場も同様に浸水の危険があり、屋外の駐車場も安全とはいえません。可能であれば、近所の立体駐車場などに避難させることも有効的な対策です。
入居者の対策2:閉じ込めとライフラインの寸断を想定する
大型の台風が直撃している間は、マンションから出られなくなる可能性があります。さらに停電によってエレベーターが停止すると、高層階の住民は下に降りることさえ困難となります。このような状況に備えて、以下の対策を取っておくと良いでしょう。
- 水の確保
最も大切なのは水です。ペットボトルなどに入れた飲料水を十分に確保しておきましょう。さらに浴槽に水を張っておけば、トイレを流したり体を拭いたりするのに使えて、衛生状態を保てます。 - 防災用品の用意
非常食や懐中電灯、ろうそく、ライター、電池などを用意してください。情報の入手手段としてはラジオがおすすめです。近年ではスマートフォンで事足りる場合も多いでしょう。充電したモバイルバッテリーや、手回し式充電器も用意しておくと便利です。 - 冷房手段の用意
台風は主に7月から9月にかけて発生します。台風で停電が発生した場合、エアコンはもちろん扇風機さえも使えなくなるため、場合によっては命に関わることにもなりかねません。あらかじめ保冷剤を凍らせておき、停電したらクーラーボックスで保管しましょう。
管理者の対策:マンションの修繕や情報提供を行う
管理者のマンション入居者の安全確保として、以下のポイントに注意してみましょう。
- ハザードマップの確認
ハザードマップを見れば、マンションのある地域がどの程度の被害を受けるのかを確認することができます。大きな被害が予想されるなら、入居者への情報の告知、必要な場合にはマンションの修繕などを早めに行ってください。 - 土のうの用意
浸水に備えて、マンションを囲むだけの土のうを用意しておくのも有効的です。また、外壁のシーリングが劣化していると、そこから水が浸入してくる可能性があります。台風が来る時期の前に定期点検、必要に応じて修繕しておくと被害が軽くなることもあります。 - 防災情報の掲示
「マンションは頑丈だから、台風が来ても大丈夫だろう」と思っている人は意外に多いものです。上記の防災情報を、掲示によって入居者に周知しましょう。個人で対策を取ってくれる入居者が多ければ、その分だけ被害を抑えられます。
住民と管理組合、管理会社が一丸となり、台風に備えよう
天災は、人命にも関わる事が多くあります。台風や豪雨による被害を減らせるかどうかは、事前の対策にかかっています。住民と管理組合、管理会社が一丸となって、台風・豪雨対策に取り組んでください。